高IQ集団JAPAN MENSA会員。東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程修了。同大学院博士課程在学中（本書執筆時点）。IT企業でビッグデータ×AIの社会実装に従事。その傍ら、特殊な頭脳を活かして経営者、政治家、医者をはじめとするクライアントに独自の視点を提供するコンサルタントとしても活動している。

この世界は自分の思考が折り重なり、プログラムを創り出して映し出した世界です。そこには、実は情報しかありません。物理学者はそこに物質を見ようとしますが、それは感覚で物を見ることです。しかし、その感覚も実は情報でできています。

赤塚裕人先生は情報の専門家ですから、純粋に情報的な観点でものを見ることに慣れています。感覚で物を見ているときには決して見ることのできないものに気づくことができるのです。そのような立場にいて、次第にこの世界が実体を待たず、すべて情報でできていることに気づき始めます。

そして、その仕組みを長年探して来られたところ、TAWと出会うことになりました。それまでたくさんの理論を学んでこられたからこそ、TAWの説明するこの世界の仕組みがすとんと腑に落ちたのです。改めて世界のさまざまな理論を見渡すと、なにがどんな仕組みのことを言っているのかがわかってきます。

本書では赤塚先生が専門的な見解でTAWを解説しています。ディープラーニングや図形アルファベットがTAW理論でなにを意味するのか、TAWが説明する現実化の構造とGANとの関係、また、ゲームに親しむ若い世代としてゲームとこの世界の類似性など、私の書くものとは異なる視点での見解が豊富に取り上げられています。

この仮想世界から抜け出したいというかたには、力強い後押しをしてくれる一冊となることでしょう。